React Nativeって何?なぜ今また注目されているのか
React Nativeとは?
React Nativeは、JavaScript(React)でモバイルアプリを開発できるフレームワークです。
元々はFacebookが開発したもので、iOS・Android両対応の「クロスプラットフォーム開発」が可能になります。
つまり、一つのコードベースで、両OSに対応したアプリを作れるというのが最大の魅力です。
クロスプラットフォームってどういう意味?
従来、モバイルアプリを開発しようと思ったら、こうでした:
開発対象| 使用言語| 備考
iOS| Swift or Objective-C| Apple専用
Android| Kotlin or Java| Google系
つまり、2つのコードを別々に管理する必要があったのです。
ですがReact Nativeなら、JavaScriptさえ書ければ一つのコードで両方のアプリが作れます。
なぜ2025年の今、React Nativeが“再注目”されているのか?
React Nativeは2015年に登場し、爆発的に普及しました。
しかしその後Flutterなどの新興フレームワークに押される形で、やや存在感を失っていました。
ところが、最近また注目されている理由があります:
・Meta(旧Facebook)が開発・保守を継続中で信頼性が高い
・新アーキテクチャ「Fabric」の導入でパフォーマンスが大幅改善
・TypeScriptとの相性がよく、Web系エンジニアがすぐ入れる
・AI・チャットボットなどの新技術との連携がしやすい
さらに、Expo(後述)が登場したことで、環境構築の難しさもほぼゼロになっています。
Webエンジニア → アプリ開発者 になれる近道
React Nativeは、JavaScript・Reactの知識があるだけで、ネイティブアプリ開発に挑戦できます。
「Webアプリは作ったことあるけど、モバイルは未経験」という人にとって、最も入りやすい技術なのです。
初心者でもReact Nativeで“3日でアプリが作れる”3つの理由
React Nativeを初めて触った人がよく驚くのは、「とにかく早く形になる」ということ。
特に最近は、環境構築・UI実装・動作確認のすべてが圧倒的にシンプルになっており、
初心者でも3日でそれなりのアプリを作ることが可能です。
では、なぜそんなことができるのでしょうか?
理由①:環境構築は「コマンド1つ」で完了する(Expoのおかげ)
React Native最大の障壁は、iOSやAndroidの開発環境を揃えることでした。
MacにXcodeを入れて、Android Studioも準備して、エミュレーター動かして…というのは正直大変です。
でも、Expoというツールのおかげで、こうなりました:
npx create-expo-app myApp
cd myApp
npx expo start
わずか3コマンドで、スマホで動くアプリの開発が開始できます。
しかもエミュレーター不要で、スマホにQRコードを読み込ませるだけで実機テスト可能という神仕様。
理由②:UIが「Web感覚」で作れる(CSS-in-JS)
React Nativeでは、UIの書き方もReactとほぼ同じです。
HTMLやCSSを少し知っていれば、ほぼそのままの感覚で画面が作れます。
例:シンプルなボタン付き画面
import { Text, View, Button } from 'react-native';
export default function App() {
return (
<View style={{ padding: 20 }}>
<Text>Hello, React Native!</Text>
<Button title="押してね" onPress={() => alert('押された!')} />
</View>
);
}
これは、実際にスマホ上で動きます。Webエンジニアが見て理解できるレベルです。
理由③:ライブリロードで“即座に動作確認”できる
Expoを使えば、ファイルを保存するたびにスマホの画面がリアルタイムで更新されます。
いちいちビルドしたり、エミュレーターを再起動する必要がありません。
そのため、
・レイアウトを微調整しながら
・コンポーネントを追加しながら
・一気に開発スピードを上げられる
という、ものすごくテンポの良い開発体験ができます。
💡 つまりReact Nativeは「開発の楽しさ」で継続できる
「3日で作れる」と言われる理由は、
・環境構築が簡単
・見た目がすぐできる
・実機で動作確認がすぐできる
という開発体験の“気持ちよさ”にあります。
初心者が“コードを書く前に心が折れる”ポイントを、すべて潰してくれているのがReact Native+Expoの最大の強みなのです。
React Nativeで“3日でアプリ開発”は本当か?実例と開発プロセスを紹介
「React Nativeは簡単って言うけど、本当に3日でアプリ作れるの?」
そう思う方もいるかもしれません。結論から言うと、ある程度の完成度であれば、本当に3日で可能です。
ここでは、私が実際にReact Nativeで作ったシンプルなToDoアプリを例に、開発の流れと作業時間の内訳を紹介します。
📱 実例:ChatGPT連携ToDoアプリ(3日構築)
機能概要:
・タスクの追加・削除
・タスクの完了チェック
・ChatGPT APIを使って、タスクの優先順位を提案
・ローカルストレージによるデータ保存(AsyncStorage使用)
🕒 開発スケジュール(実質合計:15時間)
日数| 作業内容| 所要時間| 使用技術
Day1| Expo環境構築、画面レイアウト、タスク一覧表示| 約5時間| React Native + Expo
Day2| タスク追加・削除機能、AsyncStorage導入| 約6時間| useState / FlatList / AsyncStorage
Day3| ChatGPT API連携、UI微調整、動作確認| 約4時間| fetch + OpenAI API
✔️ 開発未経験の方でも、ReactとJSの基礎があれば再現可能なレベルです。
👀 画面構成(簡易)
[ タイトル ]
-------------------------
[ 新規タスク入力欄 ]
[ 追加ボタン ]
-------------------------
タスク1 [完了]
タスク2 [削除]
タスク3 [ChatGPTからの提案]
💡 実際に感じた“開発のしやすさ”
◎ よかった点:
・レイアウトが直感的(FlexboxベースでCSSの知識が生きる)
・コンポーネントが再利用しやすい
・Expoアプリでスマホ確認が一瞬
△ 難しかった点:
・状態管理が増えると少し複雑(useStateの整理がカギ)
・iOS/Android間でレイアウトが微妙にズレる(StyleSheetで微調整)
とはいえ、1人でアプリの基本機能を一通り実装できる体験は、圧倒的な達成感があります。
🚀 補足:3日後からの拡張性も高い
React Nativeは、最初は小さく始めて、後からどんどん機能追加ができます。
・Googleログイン → expo-auth-session
・Firebase連携 → react-native-firebase
・アニメーション追加 → react-native-reanimated
・スワイプUI → react-native-gesture-handler
このように、本格アプリにも十分育てられる設計がされているのです。
React Nativeで挫折しないための学び方と、アプリ公開までの道のり
挫折しないためには「小さく作って、早く動かす」
React Nativeは初心者にも優しいとはいえ、やみくもに始めるとコードが複雑になり、挫折しやすいです。
そこで重要なのは、最初から大きな目標を立てず、「3日で動くもの」を作って“気持ちよさ”を得ること。
これは次の3ステップで進めると、かなりスムーズです:
✅ ステップ①:まずは1画面だけ作る
・例:テキストを表示して、ボタンを押すとアラートが出る
・使う技術:useState, View, Text, Button など
これだけで、「スマホ上で自分のコードが動いた!」という達成感が得られます。
✅ ステップ②:タスク管理・メモ帳など定番アプリを再現
・リスト表示 → FlatList
・データ保存 → AsyncStorage
・入力フォーム → TextInput
ここまでくると、**“アプリを作ってる感”**が一気に高まります。
毎日少しずつ機能を追加していくだけで、自然とReact Nativeの基本が身につきます。
✅ ステップ③:API連携で“AIっぽさ”を追加してみる
・ChatGPT APIや天気APIなど、外部サービスとつなげると一気に世界が広がります。
・特にOpenAIのAPIは初心者向けドキュメントも充実しており、試しやすいです。
fetch("https://api.openai.com/v1/chat/completions", { ... })
このあたりから、「ただのToDoアプリ」が「パーソナルAIアシスタント」に進化していきます。
📲 アプリを公開するには?(Expoなら簡単!)
Expoを使っている場合、ストア公開の手順も非常に簡略化されています。
iOS/Android両対応のビルド方法(簡略)
npx expo build:android
npx expo build:ios
ビルド後は、ストアアカウント(Google Play Console / Apple Developer)を用意して、そのまま提出可能です。
特にAndroidは審査も早く、初心者でも1週間以内に公開できることも珍しくありません。
💡 最後に:React Nativeは“自分のアイデアを形にできる武器”
私自身、「アプリなんて自分に作れるのか?」という状態から始めました。
でもReact Nativeに出会ってから、Webとモバイルの垣根が一気になくなり、
「思いついたら作ってみる」が当たり前の習慣になりました。
これからの時代、ノーコードだけじゃ物足りないけど、完全なネイティブ開発は重すぎるという層にとって、
React Nativeはまさに「ちょうどいい開発体験」を提供してくれます。
✅ まとめ:React Nativeで“アプリを作れる人”になる最短ルート
ステップ| 目的| 技術・ツール
① 環境構築| とにかく動かす| Expo(create-expo-app)
② UI作成| 見た目を整える| View / Text / Button 等
③ 機能追加| 使えるアプリにする| useState / FlatList / AsyncStorage
④ AI連携| 差別化・おもしろ機能追加| fetch + OpenAI API
⑤ 公開| ストアで配信| Expo build / Play Console
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